中級

⑩ 【中級】“推し変防止”の考え方

(渋沢学園 LIVE教室|中級科目⑩)

推し変は“止めるもの”ではなく、“起きない環境を作るもの”

配信者なら誰もが一度は不安になる
「推し変」というワード。

・最近あの子の配信に行ってる
・ギフトが減った
・来る頻度が落ちた
・コメントの温度が違う
・距離感が遠くなった

こうした変化を見ると、
心がざわつく。

しかし、最初に理解しておきたい真実がある。

推し変は、あなたが悪いから起きるわけではない。
視聴者の心理と環境によって自然に発生する“現象”。

つまり、
“防ぐ”のではなく
“起きにくい空気”を作ることが
正しい中級者の戦い方。

この記事では

・推し変が起こる本当の理由
・推し変を防ぐ空気設計
・視聴者の心理曲線
・日常の積み重ねで生まれる絆
・配信者としてのメンタルの整え方

これらを体系的にまとめる。

今日から読めば
推し変の不安は“戦略”に変わる。


推し変は「突然」ではなく、“ゆるやかな変化”として起きる

「昨日まで来てたのに今日来ない」
「急にギフトが減った」
「テンションが違う気がする」

推し変は突然に見えるが、
実際は違う。

小さな変化が積み重なって発生する。

・他の配信が楽しそうに見えた
・生活リズムが変わった
・気持ちが揺れた
・あなたの空気と合わない日が続いた
・コメントしづらい状況があった
・自分の存在が薄く感じた

視聴者は
“心の快適さを求めて動く”。

だから配信者は
その“快適さ”の割合を増やせばいい。


推し変が起こる本当の理由(心理 × 環境)

推し変の原因は
大きく分けて6つある。


◆ ① 生活リズムが変わる

仕事・学校・家事など。
これは配信者ではどうにもできない。


◆ ② 気持ちが疲れている

視聴者自身の問題であることも多い。


◆ ③ 他枠の“刺激”に惹かれる

これは自然なこと。
同じ配信者でも、気分で枠を変えるもの。


◆ ④ 自分の存在が薄く感じる

“ここにいても意味がない”
と感じると離れやすい。


◆ ⑤ 空気の速度が合わない

テンション、高さ、情報量。
“速度のズレ”は居心地の悪さにつながる。


◆ ⑥ 配信者が疲れている

視聴者は配信者のメンタルに敏感。


推し変は
あなたの配信が“劣っている”から起きるのではない。

視聴者の心の速度と合わなくなることで自然に起きる。


推し変防止の本質は「安心の積み重ね」

視聴者が
「ここでいい」と思える理由は
派手な企画ではない。

・落ち着く声
・優しい表情
・無理のない空気
・否定されない安心
・コメントしやすい距離感
・居心地のよさ
・自分の存在の大切さ

結局のところ

“自分がここにいても大丈夫”という感覚が
推し変を防ぐ最大の要素。

安心が視聴者を固定化する。


推し変が起きない枠には“居場所の理由”がある

視聴者が枠に残り続ける理由は
驚くほどシンプル。


◆ 居場所の理由①:否定されない

心理的安全がある。


◆ 居場所の理由②:話しやすい

コメントが気軽。


◆ 居場所の理由③:温度が安定している

日によって態度が変わらない。


◆ 居場所の理由④:大切にされている実感

“見てくれてる”という感覚。


◆ 居場所の理由⑤:空気が優しい

長時間いても疲れない。


◆ 居場所の理由⑥:自分の“役割”がある

ただの視聴者ではなく
“チームの一員”として扱われている。


推し変防止は
視聴者に役割と安心を渡す設計
で決まる。


視聴者は“存在の可視化”を求めている

視聴者心理には
ひとつの絶対法則がある。

「自分はここにいてもいい」と思いたい。

だから配信者は
その感覚を渡す必要がある。


◆ 使える言葉

来てくれて嬉しい。
見てくれてるだけで十分やで。
その一言、助かるわ。
今日もおるの安心するな。

たったこれだけで
視聴者の“存在の価値”が生まれる。


推し変を防ぐには「空気のブレ」を減らす

視聴者が離れやすいのは
企画が弱い日ではなく
“空気がブレた日”。

・機嫌の浮き沈み
・テンションの急変
・過剰な反応
・焦った声
・不安を出しすぎる
・コメントの拾い方が荒くなる

これらは
視聴者が最も敏感に感じる。

逆に言うと、

空気を安定させるだけで
推し変はほぼ起こらない。


A壱式:推し変が起きにくい“空気の作り方”

渋沢A壱の配信で
推し変が起きにくい理由は
派手な演出ではなく“温度の安定”。


◆ ① 最初の3分は“落ち着いた入口”

初見・固定の両方が安心する入口。


◆ ② 声の粒度を細かく

優しい声は滞在率が上がる。


◆ ③ コメントは過度に求めない

ROM勢の安心が固定につながる。


◆ ④ 空気が重い時はスピードを落とす

焦らない。
視聴者の心理速度に合わせる。


◆ ⑤ 感謝は言葉より“温度”で伝える

過剰に褒めず、丁寧に伝える。


◆ ⑥ モヤっとする話題は深追いしない

“重さ”を避ける。


◆ ⑦ 役割を渡す

今日おってくれて助かる。
空気整うわ。

存在価値が生まれる。


これが
推し変が起きにくい配信者の条件。


視聴者との距離感は「近すぎず、遠すぎず」

推し変を防ぐ距離感とは
“フラットな優しさ”。


◆ 遠すぎる

・冷たい
・心の距離がある
・初見が残らない


◆ 近すぎる

・依存
・嫉妬
・メンタル消耗
・推し変リスクが爆発的に高まる


◆ 正しい距離感

・気持ちは近い
・境界線はある
・安心は渡す
・依存はさせない

この距離感が
視聴者を長期間固定する。


推し変防止の“24時間ルール”

渋沢学園が推奨するのが
24時間の温度管理ルール


◆ ■ ① 朝

落ち着き重視。

今日も無理なくいこうな。

◆ ■ ② 昼

雑談メイン。攻めない。

聞き流しで大丈夫やで。

◆ ■ ③ 夜

感情の温度が刺さる。

今日のあなたの一言、
助かったわ。

◆ ■ ④ 深夜

癒し・寄り添い。

眠れん夜もあるよな。
一緒に落ち着こ。

時間帯ごとに
温度を整えることが
“推し変しない環境”を作る。


推し変を防ぐための“5つの基本設計”

ここまでをまとめると、
推し変を防ぐ配信の本質は
この5つに集約される。


◆ ① 空気を安定させる

視聴者の不安を減らす。


◆ ② 楽にいられる枠をつくる

ROM勢が固定化される。


◆ ③ 存在価値を渡す

視聴者は“自分”を感じたい。


◆ ④ 過度に干渉しない

依存関係は破綻する。


◆ ⑤ 小さな優しさを積み重ねる

一番効くのは“丁寧さ”。


これを守れば
推し変は自然と減る。


推し変された時の“正しい向き合い方”

推し変を完全にゼロにはできない。
だからこそ、向き合い方が大事。


◆ ① 自分を責めない

あなたのせいではない。
心理と環境の問題。


◆ ② 追いかけない

視聴者に“プレッシャー”を与えると逆効果。


◆ ③ 空気を変えない

ふだん通りでいい。


◆ ④ 来てくれた時に優しく迎える

これだけで戻る人も多い。


◆ ⑤ 長期的に見れば問題ない

推し変は配信の一部。
すべてを恐れなくていい。


まとめ:推し変防止とは“環境設計”

推し変は感情論ではなく
“環境設計”。

配信者が作れるのは
視聴者が安心できる“場”。

安心があれば
推し変は起こらない。

推し変を恐れるのではなく、
“起きない配信の形”を作ればいい。


A壱から、最後にひとこと。

推し変ってね、
あなたが悪いんじゃなくて、
“心が揺れる日”って誰にでもあるだけやで。

せやから、
無理に繋ぎ止めんでいい。

あなたの声の温度、
あなたの空気、
あなたの優しさ。

それを丁寧に積み重ねれば、
また見つけてもらえる。

大事なのは、
“ここは安心できる場所”って
感じてもらうことやからね。