(渋沢学園 LIVE教室|中級科目③)
視聴者は「面白いから残る」のではなく“理由があるから残る”
中級に入ると、
ほとんどの配信者が気づく。
・なぜか滞在が安定しない
・初見がすぐ抜ける
・なんとなく空気が薄い
・数字が波のように上下する
これは“おもしろさ”の問題ではなく、
視聴者の心に “滞在する理由”ができていない から。
視聴者は5〜10秒ごとに
枠を抜けるかどうかを判断している。
その判断は
配信者のキャラでも企画でもなく、
“居続けても安心な理由があるか” に左右されている。
だから中級では
「滞在理由」を“設計する”必要がある。
この記事では、
視聴者が“なぜか離れない枠”を作るための方法を
完全に解説していく。
視聴者の滞在理由は「情 × 習慣 × 空気」の3つしかない
視聴者が枠に残り続ける時、
心の中で起きているのはこの3つ。
◆ ① “情” → 心が動く
・優しい
・安心できる
・また聞きたい声
・この人の話、なんか落ち着く
・ここにいてもいい気になる
感情が心地よい場所に人は残る。
◆ ② “習慣” → ルーティン化する
・この時間はこの枠
・声を聞くと落ち着く
・いつのまにか毎日来てる
毎日のふとした動きと結びつくと
居座りやすくなる。
◆ ③ “空気” → 疲れない
・テンションが一定
・圧がない
・落ち着いている
・声の温度が心に優しい
・コメントしなくても成立している
疲れない枠は自然と滞在時間が伸びる。
視聴者が残る理由は
「あなたが特別に面白いから」ではなく、
“心の負担がないから”。
滞在理由は「理由を作る」のではなく“理由が生まれる空気”を作る
よくある誤解。
× 滞在理由を言葉で与える
残ってね!
行かないで!
最後まで見て!
これは逆効果。
視聴者は
“行動を強制される”とその瞬間に離脱する。
中級で必要なのは
“理由が生まれる空気”をつくること。
空気を整えることで、
視聴者の心の中に自然と理由ができる。
例:
なんかこの枠落ち着く
聞きやすい
気を使わなくていい
疲れない
優しい
これが“滞在理由”。
滞在理由の核は「安心感」——まず安心を設計する
安心感がない枠に
視聴者は1秒たりとも残らない。
安心とは
視聴者が以下を感じた状態。
・攻撃されない
・否定されない
・空気が落ち着いている
・テンションが急に上がらない
・視線が優しい
・声が穏やか
・沈黙が怖くない
安心感を設計するのは
“話し方ではなく空気”。
声の温度
話すスピード
表情の柔らかさ
背景の整い方
話題の軽さ
これらが整うと、
視聴者の心に“安全”が生まれる。
安全が滞在理由の土台。
滞在理由を深めるのは「配信者の呼吸」そのもの
視聴者は
配信者の呼吸リズムを無意識に感じている。
呼吸が浅いと
視聴者も浅くなる。
呼吸が整っていると
視聴者も落ち着く。
つまり滞在理由は
話す内容で作るのではなく
配信者の呼吸リズムで作られる。
▼ 呼吸を整えるコツ
・ゆっくり話す
・声を張りすぎない
・急に明るくしない
・余白を作る
視聴者は“聞きやすい呼吸”に滞在する。
視聴者が残りたくなる枠は「生活の延長」になっている
視聴者が滞在するとき、
心の中でこう起きている。
・スマホを持ったままでも疲れない
・聞いてるだけで安心する
・家にいる感覚
・友達とゆるく喋ってる感覚
・日常の一部になっている
滞在理由の正体はこれ。
特別な配信ではなく
視聴者の“生活の延長”になること。
そのために必要なのは
日常 × 優しさ × 安心 × 落ち着き の空気。
視聴者の心に“滞在理由”を生む言葉の型
視聴者は、
配信者のちょっとした言葉で滞在動機を持つ。
渋沢学園では
滞在理由を作る言葉を“3つの型”で教えている。
① 肯定の型
いてくれてありがとうね。
見てくれてるだけで嬉しいよ。
視聴者は
“ここにいていいんだ”と感じる。
② 許容の型
コメントなくて大丈夫やからね。
見てるだけで全然OK。
ROM勢に絶大な効果。
③ 温度の型
この空気、なんか落ち着くね。
ゆっくりしてってな。
温度=滞在理由そのもの。
この3つは
視聴者の心をほぐす“魔法の型”。
滞在理由が強い枠の共通点は「視線の柔らかさ」
視線は言葉より強い非言語メッセージ。
視線が怖い配信者は
いくら話が上手でも滞在率が伸びない。
▼ 滞在率が高い視線
・軽く上向き
・柔らかい光の当たり方
・眉間の力が抜けている
・“相手を見すぎない”優しい視線
▼ 滞在率が低い視線
・にらんでるように見える
・急に目を大きく開く
・視線が左右に泳ぐ
・眉間にシワ
視線の余裕が
視聴者の心の余裕に直結する。
滞在理由は「話題」ではなく“話題の温度”で生まれる
同じ内容でも
話し方次第で
滞在理由が生まれたり、生まれなかったりする。
▼ 滞在理由が生まれる話し方
・ゆっくり
・柔らかく
・共感ベース
・日常に近い話
・生活系の軽い話題
▼ 滞在理由が消える話し方
・深すぎる
・攻撃的
・早口
・話の構造が複雑
・専門的すぎる
・愚痴・自虐・重いテーマ
視聴者は
“疲れない話”を好む。
滞在理由は「距離感」で変わる
配信者と視聴者の距離感は
滞在率に大きく影響する。
▼ 距離が遠いと離脱
・テンションが高すぎる
・冷たい
・表情に余裕がない
・早口
▼ 距離が近すぎても離脱
・馴れ馴れしい
・踏み込みすぎる
・視聴者の自由を奪う
中級で目指す距離は
“優しく近い × 広く受け止める距離感”。
見てるだけで大丈夫やからね。
気楽に見ててくれていいよ。
この距離感が滞在を生む。
視聴者が残る“心の引っかかり”を意識する
滞在理由とは
“なんとなく残ってしまう”状態のこと。
視聴者はこう考えている。
・この声、なんか落ち着く
・この人の話し方、心地いい
・気を使わなくていい
・抜ける理由がない
・気づいたら長居してる
この“引っかかり”がある限り、
視聴者は滞在する。
滞在理由は
“言葉の引っかかり”より
“空気の引っかかり”。
滞在理由を最も強く生むのは「一定のリズム」
視聴者が枠に残るかどうかは
配信者のリズムで決まる。
リズムとは
“話す速度 × 声の温度 × 間の取り方”。
約5〜10分のリズムが一定だと
視聴者が定着する。
例:
ゆっくり話す
→ 置く質問
→ 柔らかく返す
→ 少しだけ話題を広げる
→ 落ち着いた声に戻す
この柔らかいリズムが
視聴者の“心の速度”と合う。
滞在理由は“疲れなさ”が9割
結論を言うと、
視聴者は“刺激”ではなく“疲れなさ”で残る。
疲れない枠とは
・テンションが安定
・声が優しい
・視線が穏やか
・コメント強制がない
・話題が軽い
・余白がある
・否定しない
つまり
視聴者の心に余裕が生まれる枠。
疲れない枠=滞在理由が強い枠。
渋沢学園式:滞在理由を作る“5分ルーティン”
滞在理由を作る最強の5分構成を置いておく。
◆ 0〜1分
優しい挨拶
ゆっくり見ていってね。
◆ 1〜2分
生活系の軽い話
今日寒くなかった?
◆ 2〜3分
置く質問
この時間、眠くなるよな。
◆ 3〜4分
共感
わかるなぁ、その感じ。
◆ 4〜5分
空気を整える
この空気好きやわ、なんか落ち着く。
この流れだけでも
滞在率は大きく改善する。
A壱から、最後にひとこと。
視聴者が残る理由ってね、
“あなただから”なんよ。
声の温度、話すリズム、空気の柔らかさ。
こういう目に見えない部分に、
人は惹かれる。
滞在理由を作るっていうのは、
相手の心をそっと守ることなんよ。